弁護士との付き合い方

法律事務所はどのようなところか?
  法律事務所の種類
  ボスとイソ弁
弁護士の探し方
  どうやって弁護士を見つけるか
  弁護士の専門
  どんな弁護士に依頼をすればよいか
  弁護士も依頼者を見ている
  実際の相談方法
依頼をする場合の注意点
弁護士の費用
最後に


法律事務所はどのようなところか?


●法律事務所の種類
 
法律事務所を分類することは非常に難しいと思いますが、一応、以下のような種類が考えられます。但し、以下は、厳密な分類ではありません。
  • 個人事務所と合同事務所
     
    弁護士が一人で事務所を持っているのが個人事務所。複数の弁護士が共同で事務所を経営しているのが合同事務所ということです。アメリカ等では何百人もの弁護士を抱える巨大な法律事務所があります。最近は、日本でも、数百人の弁護士が所属する法律事務所も現れていますが、日本では、まだ弁護士一人から数人でやっている小規模の事務所も多いのではないでしょうか。
     
  • 一般事務所と渉外事務所
     
    一般の民事事件や刑事事件を主として扱う事務所が一般事務所。主として外国案件を扱うのが渉外事務所です。但し、最近では、その境界は曖昧となってきていると思います。

●ボスとイソ弁
 
法律事務所の中でも、事務所の経営者として経費を分担し事務所を代表するのがボス(ボス弁)です。これに対し、ボスに雇われて仕事をするのがイソ弁(居候弁護士の略)(最近は、「アソシエイト」と言います)です。
 
弁護士になると、はじめは大抵イソ弁として法律事務所に勤めます。何年か経つと仕事も覚えてお客さんもできてくるので、独立して自分の事務所を持ったり、パートナーとなって事務所の共同経営者となったりします。
 
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弁護士の探し方


●どうやって弁護士を見つけるか
 
トラブルが起こった場合、信頼できる弁護士の知り合いがいれば、その弁護士に相談をするでしょう。でも、そのような弁護士がいない場合に、どうやって弁護士を見つけたらよいでしょうか。
 
まず、知り合いから弁護士の紹介を受けるということが考えられます。これなら、知り合いからその弁護士の人柄や仕事ぶり等を聞けるので頼む方としても安心ですし、弁護士側としても、「あの人の紹介なら」と仕事もしやすいと思います。
 
知り合いからの紹介も難しい場合には、地元の弁護士会等の法律相談を利用し、その上で弁護士の斡旋を受けるという方法があります。
弁護士会は都道府県ごとにありますから、地元の弁護士会に問い合わせればよいでしょう。
 
この他にも、地方自治体、商工会議所、政党等の無料法律相談を利用するという方法もあります。
 
インターネットやタウンページで調べて、法律事務所に相談するという方法もありますが、最終的には、実際に弁護士に会ってみて、依頼するか否かは決めるべきでしょう。
 

●弁護士の専門
 
弁護士が扱う主な事件は、大きく分けると民事事件と刑事事件ということになります。
 
民事事件とは、私人間のトラブルに関する事件のことで、例えば金を貸したが返してくれないとか、不動産をめぐるトラブルとか、離婚、相続等です。
 
これに対して、刑事事件とは、要するに犯罪に関する事件のことで、覚せい剤で逮捕されたとか、他人の物を盗んで逮捕されたかいう場合です。
 
民事事件と刑事事件は、同一事件で両方問題となる場合もあります。例えば、交通事故の場合、被害者に対する損害賠償ということであれば民事事件に、業務上過失致死(傷)罪に問われるならば刑事事件ということになります。
 
不動産をめぐるトラブル、金銭の貸し借り、離婚、相続等の一般的な民事事件については、一般事務所であれば、多くの弁護士が処理できます。もちろん、不動産関係が特に強いとか、離婚問題に強いという弁護士もいるとは思います。
 
刑事事件については、できる弁護士は限られてきます。まったく刑事事件をやらない弁護士もいます。
 
会社関係の事件(企業法務)、倒産事件、労働事件、工業所有権関連の事件、独禁法等の経済法に関する事件等の特殊な事件については、専門的な弁護士がいます。
 

●どんな弁護士に依頼をすればよいか
 
弁護士にも人によって個性があります。また、依頼者との相性という問題もあります。依頼者としては、自分の大切なトラブルを弁護士に託すわけですから、弁護士との信頼関係がないと安心して依頼することはできません。事件を依頼するときは、あなたの目で実際に弁護士を見て、自分が安心して任せられるかどうかを判断すべきです。
 
長く経験を積んだベテラン弁護士に依頼するか、若手の弁護士に依頼するか、という問題は一概には言えないのではないでしょうか。ベテラン弁護士は確かに経験もあり依頼者としても安心できることが多いとは思いますが、反面、非常に多忙であったり、少額の事件を受けてくれなかったり、依頼者からの要望も言いにくいということもないわけではありません。これに対して、若手弁護士は、フットワークも軽く、小さな事件でも一生懸命やってくれるということがあるかもしれません。やはり、事件の内容や弁護士の個性等も見て選ぶことが重要でしょう。
 

●弁護士も依頼者を見ている
 
ところで、実は、弁護士と依頼者との間でトラブルが起こることがあります。例えば、事件処理のやり方や結果を巡ってのトラブル、弁護士報酬に関するもの等です。もちろん、弁護士の事件処理が誤っていたり、報酬が異常に高額な場合等は弁護士の側に責任がある問題ですが、弁護士としても、常に、その依頼者との間でトラブルが発生しないかを気にしています。つまり、トラブルが起きそうな依頼者ではないだろうか、ということを考えているわけです。
 
弁護士との間では、事件処理の方法や結果の見通し、費用等について、双方で誤解がないように十分話し合っておくことが重要です。
 

●実際の相談方法
 
どんな弁護士に依頼したらよいかわからない、弁護士は知っているが自分にとって本当に信頼できるかどうかわからない、いくら費用を請求されるのかわからない等の不安があるときは、まず法律相談という形で法律事務所を訪ねるとよいでしょう。法律相談であれば、費用はそれほど必要なく(概ね30分で5000円〜2万円位)、正式に事件処理を依頼するのは、その後でも遅くはないからです。
 
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依頼をする場合の注意点
 

依頼をする弁護士が決まった場合、次のことに注意する必要があります。
 
  • 依頼の趣旨をはっきりさせることが必要です。例えば、内容証明郵便の作成だけを依頼するのか、その後の交渉までも依頼するのか、また、どのような結果を希望するのか、どこまでなら妥協できるのか等です。
     
  • 弁護士が的確な判断をするためにも、関係資料については、無駄であると思われるものも含めて全て持参することが必要です。
     
  • 自分に不利なことも含めて事実関係を全て正確に弁護士に話すことが必要です。自分に不利なことは言いにくいとは思いますが、隠していた事実が、事件が進展してから明らかになってかえって不利になることもあります。弁護士に適切に対応してもらうためにも、正確に事実は伝えるべきです。
     
  • 弁護士から請求される費用には、弁護士に対する着手金や成功報酬の他に印紙代、交通費、日当等の諸費用もあります。依頼の際には、事件が終了した場合の成功報酬がいくらなのかを確認することは勿論、諸々の諸費用も含めて費用がいくらかかるのかを確認しておく必要があります。
     
  • 事実関係は依頼者本人が一番知っていることです。弁護士もできるだけ依頼者から事件解決のヒントとなるような事実関係を引き出そうとしますが、依頼者自らが積極的に資料を提供したり、事実解明に動こうとする姿勢は必要でしょう。
     
  • 依頼した後は、自分で判断せずに全て弁護士に相談の上行動することが重要です。依頼者が弁護士に無断で行動したために、事件がかえってこじれてしまうことがあります。
     
  • 事件処理の経過に不安があるときは、弁護士に経過報告を求めるべきでしょう。また、不明な点があれば、どんどん質問しましょう。
    経過報告を求めたり質問したりすると、弁護士に嫌がられたりするのではないか、ということをよく聞きます。しかし、多くの弁護士は、依頼者から質問等があれば誠意をもって答えてくれるはずです。依頼者と弁護士との間に不信感があってはいけないので、疑問があればぜひ質問して下さい。
     
  • 弁護士に事件を依頼すると委任状の提出を求められることがあります。委任状は何を委任するためのものか確認しましょう。
    また、依頼者が弁護士に依頼することは法律上委任契約となりますから、委任契約書を作成することがあります。委任契約書には、何を依頼するのか、着手金、報酬金、諸費用等が記載してあります。内容をよく確認して納得してから署名捺印しましょう。
     
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弁護士の費用
 

弁護士に依頼する場合、一番気になるのが弁護士の費用でしょう。弁護士費用は、基本的には依頼者と弁護士とが話し合って決めるものです。
 
弁護士費用には次のようなものがあります。

着手金 事件を依頼した最初の段階で支払うもの
報酬金 事件が成功に終わった場合に支払うもの
手数料 契約書や遺言書等の作成、会社設立、登記等の場合に支払うもの
日当 出張が必要な場合に支払うもの
実費 裁判所に納める印紙代、切手代、保証金、鑑定費用等です。
法律相談料
顧問料

着手金・報酬金の算定は、以前は、弁護士会の報酬規定がありましたが、現在は、それらは撤廃されており、弁護士と依頼者との間で自由に定めることができます。通常は、事件の対象となる経済的利益の金額に応じて、着手金や報酬の金額が定められることになります。経済的利益の金額は、貸金の返還、売買代金の支払、損害賠償請求のような場合には、その請求額が基準となります。また、土地、建物の所有権が問題となる場合には、その時価が基準となります。
 
実際の着手金・報酬金がいくらかは、弁護士によって異なりますので、事前に、着手金や報酬がいくらになるかは、弁護士とよく相談しておく必要があります。経済的な事情がある場合等を含めて、最終的にはざっくばらんに相談してみることがよいでしょう。
 

なお、裁判をしたいが、裁判費用や弁護士費用を払う余裕がない場合に、日本司法支援センター(法テラス)が行っている法律扶助を利用できる場合があります
 
法律扶助を受けるためには、資力基準を越えないこと、という条件が必要です。
法テラスは、全国に支部があります。
 
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最後に


よく「法律事務所は敷居が高い」「弁護士に相談すると幾ら取られるかわからない。」などと言われることがあります。実際には、多くの弁護士においては、そのようなことはありません。もっと気軽に弁護士を利用して欲しいと思います。
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